TOGETHER WE CAN DO IT. #2
2018/09/19(水) 東京ドーム
B6-1G
勝 東
負 吉川光
1993年オフ、日本プロ野球界にフリーエージェント制度が導入された。
その目玉はドラゴンズの落合博満。
三冠王3度の強打者は、ジャイアンツに移籍する。
出場機会を求めたジャイアンツのファースト駒田徳広はFA宣言。
この年、横浜大洋ホエールズから横浜ベイスターズへと生まれ変わた球団は、駒田の獲得に動く。
それに並行するかのように、高木豊、屋敷要、大門和彦、山崎賢一、市川和正、松本豊を解雇。
功労者への無残な仕打ちに、ファンは反発。
低迷するチームにあって、駒田には情け容赦ないヤジも飛んだ。
閑古鳥が鳴くハマスタでは、選手にヤジが良く届く。
気性の荒い駒田は、それに本気で食ってかかかる事もあった。
そんな中、チームは徐々に力をつけていく。
抜擢された若手が結果を出し始めたのだ
1997年には18年ぶりの2位。
1998年には38年ぶりの日本一を成し遂げた。
その時のキャプテンが駒田。
チームで唯一の優勝経験者は、グラウンドでも、オフの時でも、チームの精神的支柱であった。
2014年オフ。
元メジャーリーガーが、ジャイアンツを自由契約となった。
チームの中心選手 阿部慎之助のファースト転向に伴うものだった。
「アベさんは日本の中心選手。仕方がないことだよ」
2年間でホームラン40本を放った勝負強い男は、恨み言一つ言わず爽やかにチームを去り、ベイスターズへの入団を決めた。
勝負強い打撃。
堅実な守備。
そして、チームメイトを常に励ますチームリーダー。
皆は尊敬と感謝を込めて、彼をチャモさんと呼ぶ。
チャモとは、スペイン語でやんちゃ坊主との意味だ。
自分が結果を出せず辛い時も、若いベイ戦士たちに、明るくポジティブに声をかけていく。
この日も、彼はいつものチャモさんだった。
7回2アウトまで完全試合の東克樹が、ケーシー・マギーにソロホームランを浴びる。
彼は仲間と共に、すぐさまマウンドに駆け寄った。
「いい投球をしているから、リラックスすれば大丈夫」
ルーキーに笑顔が戻る。
後続を断ち切り、デビューからのジャイアンツ戦連勝記録を5に伸ばした。
ポストシーズン進出がかかった大事な試合。
結果でもチームを鼓舞した。
3回には試合を決定づける3ランホームランは来日150号。
かつての本拠地東京ドームでの嬉しい達成となった。
「150という数字に自分でもびっくりしてます。来日6年目で達成することが出来て、DeNAのファンのみなさん、巨人のファンのみなさんにも感謝したいです」
「100%の力を出して、プレーオフに行けるように頑張りたい」
ビッグエッグにこだまする応援歌。
轟き渡る大歓声。
みんなのチャモさんは、最高の笑顔で応えた。
実りの秋がやってくる。
今年も主役はベイスターズだ。
勝負がかかる
痺れる瞬間
流れを我らに
アニモ ロペス
チャモ! チャモ! ロペス!
横浜DeNAベイスターズ。
背番号2。
ホセ・ロペス。
TOGETHER WE CAN DO IT.
チームも、ファンも、一緒なら達成できる。
VICTORY is WITHIN US.
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