大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

横浜ドラ1栄光の系譜 #27

2019/04/02(火) 明治神宮野球場
ベイスターズ 2-5 スワローズ


勝 近藤
負 パットン
S 石山


神宮の森に青年は躍動した。


7回1失点110球7奪三振。


相対するスワローズ先発投手は、東洋大学の3学年先輩・原樹里。


「雲の上の存在だった」という憧れの投手と堂々の投手戦。


冴え渡るストレート。
多彩な変化球。
巧みな投球術。


強力スワローズ打線を、青木宣親のソロホームランによる1点に抑え込んでいく。


交代直後の8回表、味方打線の反撃により、一時は勝利投手の権利を得た。


だが再逆転を許し、プロ初勝利は次回登板へ持ち越しとなった。


1998年の日本一以降、21世紀のベイスターズの低迷の一因に、ドラフト戦略が上げられる。


大学、社会人ナンバーワンの投手を獲得しては失敗の繰り返し。


横浜冬の時代。
ハマの番長三浦大輔の孤軍奮闘が長く続いた。


低迷を続けるチームに業を煮やした番長は、一つの決断をする。


2008年オフのフリーエージェント宣言。


自身を見つめ直し、ファンの声に真摯に向き合った。


「強いチームを倒してこその、三浦大輔ではないのか」


タイガースへの移籍がほぼ決まりかけていたなかでの、残留宣言。


その日、横浜が泣いた。


「FAで選手が去るばかりでなく、FAやドラフトで『ベイスターズに来たい』というチームにしなければいけない」


その思いに呼応するように、多士済々な人材が横浜に集結してくる。


2014年ドラフト1位。
山﨑康晃。
亜細亜大学出身。
「小さな大魔神」は、37セーブで新人王。
チーム長年の弱点、ストッパーの座を掴む。


2015年ドラフト1位。
今永昇太。
駒澤大学出身。
「投げる哲学者」は、シーズンを先発で投げ抜き8勝。
やはり、チーム長年の弱点、左腕先発エースへの階段を上り始める。


2016年ドラフト1位。
濱口遥大。
神奈川大学出身。
「ハマのハマちゃん」は、チーム20年ぶりのルーキー10勝を記録。
日本シリーズでの快投は記憶に新しい。


2017年ドラフト1位。
東克樹。
立命館大学出身。
「ハマのバナナ王子」は、チームトップの11勝。
山﨑以来の新人王に輝いた。


そして、2018年ドラフト1位。
運命に導かれるように、この男が指名された。


1996年8月31日生まれ。
京都府京都市出身の22歳。


京都学園高校から、東洋大学を経て、ベイスターズ黄金のドラ1の系譜に名を連ねた。


大学4年生の昨シーズン。
横浜スタジアムのファイターズ戦を観戦していたという。


「山崎康晃さんが出てきた瞬間、一体感に鳥肌が立った。球場の雰囲気やベンチとかを見ていて、すごくいいなと。ここで野球をしたいと思ったので、何かの縁なのかなと思います」


実力で開幕一軍を勝ち取った。
そして、ベンチには憧れの先輩たちと、尊敬するハマの番長がコーチで彼を見守る。


イニング毎に、三浦コーチは彼に語りかける。


そのアドバイスを力に、彼は力投を続けた。


横浜ドラ1の系譜は、続く。
それは、エースの系譜。
栄光の系譜。
勝利の系譜だ。


強く、強く、更に新しい歴史を綴っていくのだ。


その先に見据えるのは、21年ぶりの栄光の旗。


その旗手こそ、君だ!


たたかうぞ
闘志みなぎらせて
勝利の海
行くぞベイスターズ


横浜DeNAベイスターズ。
背番号27。
上茶谷大河。


ALL IS WELL.
すべてに勝ち抜いていく。


Go Beyond the Limit.