待ちに待った覚醒の時 #65
2019/04/06(土) 横浜スタジアム
ベイスターズ 9-2 ジャイアンツ
勝 国吉
負 澤村
球速161km。
スタジアムがどよめきに包まれる。
プロ10年目にして自己最速記録。
逆転した直後、5回から登板。
2イニングを無失点。4三振。
4年振りの勝利投手となり、彼はヒーローインタビューに立った。
ファンは知っている。
彼の本当の力を。
ここまでの苦悩の日々を。
だからこその大歓声なのだ。
1991年9月24日生まれ。
大阪府枚方市出身の28歳。
熊本県の秀岳館高校から2009年育成ドラフト1位で入団。
キャプテン筒香嘉智とは同級生にして同期入団。
3年目の2011年シーズン後半。
彗星のように一軍のマウンドに登場。
196cmの長身を活かしたダイナミックなピッチングで一軍のローテーションに定着。
前年に身売り話が頓挫し、あえなく最下位を迷走するチームの、数少ない希望の光となった。
このオフ、新球団横浜DeNAベイスターズが誕生。
中畑清新監督は、本拠地開幕戦のマウンドを彼に託す。
しかし、結果は残せなかった。
以降、チャンスは何度もあった。
それをものにすることは出来なかった。
着実にチームが力をつけていく中で、彼の出番は減っていく。
2018年シーズン終了後。
三上朋也、今永昇太、青柳昴樹と共に、オーストラリアに遠征。
オフ返上で試合に出場し続けた。
2019年オープン戦。
変わったのは投球フォームだけでない。
精悍な顔立ちが、自信に満ち溢れていた。
彼のダイナミックなピッチングは、新装なった横浜スタジアムに実によく映えた。
登板の度に自己最速記録を更新。
ファンの期待は最高潮となった。
「ここまで不甲斐なかった」
謙虚に語るその瞳は次の闘いに既に向かっている。
「ハマのダルビッシュ」
「遂に現れたスーパースター候補」
皆が待ちに待った、未完の大器の覚醒。
いよいよ本領発揮の時が来た。
新たな物語が、幕を開けた。
たたかうぞ
闘志みなぎらせて
勝利の海
ゆくぞ ベイスターズ
横浜DeNAベイスターズ。
背番号65。
国吉佑樹。
WORK’LL WIN WHEN WISHING WON’T.
願いが叶わないとき、勝利を勝ち取るのは努力だ。
Go Beyond the Limit.
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