大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

一は万が母 #27

2019/05/18(土) 明治神宮野球場
ベイスターズ 11-6 スワローズ


勝 上茶谷
負 石川


緊張の表情が、歓喜の笑顔に変わる。


プロ7試合目の登板で、待望の初勝利。


併せてプロ初安打も記録した。


「勝つことは難しい。正直、うれしいです」


2015年の山﨑康晃から続く、横浜ドラ1栄光の系譜。


その先輩たちも、苦労の連続だった。


今シーズン大車輪の活躍で、セントラルリーグを代表する左腕となった今永昇太は、2016年デビュー。


好投するも援護が少なく勝利投手になれなかったデビュー直後。


「三振を取れる投手ではなく、勝てる投手がいい投手。力のない人間は練習するしかない」


「『援護点がない』というのは防御率0点台の投手が言うこと。僕の力不足です」


「負けた投手の名前は残らない」


毎試合のように語り残すコメントは「今永語録」として残り、彼はいつしか「投げる哲学者」と呼ばれるようになった。


そんなエースは彼を叱咤激励し続けた。


「勝てないのは、お前に何かが足りないからだ。1点も取られないようにしろ。ゼロに抑えたら負けないんだ!」


2018年新人王の東克樹も、彼に寄り添った一人。


登板後部屋を訪ねてくる彼に、「ハマのバナナ王子」は語りかける。


「そういう時期もある。いつか勝てるよ」


全く好対照な先輩たちのアドバイス。


だが、どちらも真実なのだ。


ファームでの調整を経て迎えた、神宮球場での二度目の先発マウンド。


5回2/3。
99球3失点。


打線の爆発的な援護と、頼もしい先輩リリーフ陣の支えもあり、歓喜の初勝利。


手にしたウイニングボールは京都の両親へ。


プロ初安打のボールは自身のために。


「カミソリシュート」平松政次の背番号27を受け継ぐ男。


「ハマの番長」三浦大輔に憧れ、その教えを直接受けることの出来る強運。


一は万が母。


ハマの大エース襲名へ。
大いなる一歩が、神宮の森に刻まれた。


たたかうぞ
闘志みなぎらせて
勝利の海
行くぞベイスターズ


横浜DeNAベイスターズ。
背番号27。
上茶谷大河。


ALL IS WELL.
すべてに勝ち抜いていく。


Go Beyond the Limit.