大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

勝利に飢えている男 #29

2019/06/04(火) 京セラドーム大阪
ベイスターズ 3-1 バファローズ


勝 大貫
負 山本
S 山﨑


「10年間オリックス球団に支えていただいて今の自分がある。DeNAで活躍することが恩返しになると思って一生懸命やりました」


ヒーローインタビューに立った背番号29には、ベイスターズブルーがよく似合う。


彫刻を思い起こさせるような端整な顔立ちが、歓喜と安堵の笑顔で崩れる。


古巣のバファローズファンも、彼の応援タオルを手にその光景を見守った。


緊急トレード以来、ほぼ1年ぶり。


かつての本拠地 京セラドーム大阪。


相対するは、バファローズ期待の右腕 山本由伸。


ファームでともに汗を流した後輩は、古巣のエース格に成長していた。


力の限り振り抜いた打球は、ベイスターズファンの待つレフトスタンドへ。


先制のホームランを含めて3安打猛打賞。


先発のルーキー大貫晋一。


2日前の先発試合で1イニング降板をしていた濱口遥大。


豪速球サウスポー エドウィン・.エスコバー。


ハマの将軍 スペンサー・パットン。


そして、小さな大魔神 山﨑康晃。


5人の投手をリードして、見事な勝利。


鬼門の交流戦を、白星でスタートすることが出来た。


彼には原点となる試合がある。


2014年10月2日。
福岡ヤフオク!ドーム。
ホークスvsバファローズ。


ゲーム差なしで首位ホークスを追い詰めた最終決戦。


延長10回裏サヨナラ負け。


目の前でホークスの胴上げが始まる。


彼はその場で崩れ落ち、人目はばからず号泣。


その責任を背負い込む姿はファンの心に刻まれた。


その彼が、縁あってベイスターズにやってきたのは昨年夏。


用具を新調する暇もなく、オリックス時代のものを使用してのスタートだった。


見切り発車から一転。


今シーズンは、キャンプから準備万端でスタートができた。


「チームのことをすべて分かったうえで1年間戦えるのはすごく楽しみです。僕は日本シリーズを経験していないので、優勝して日本シリーズに行くっていう明確な目標がある」


誰よりも、パ・リーグを知る男。
誰よりも、苦労を知る男。
誰よりも、勝利に飢えている男。


交流戦を勝ち抜き、リーグ戦を勝ち抜く。


そして目指すは、21年ぶりの栄冠。


精悍なハマの司令塔が、チームを栄光に導く。


歓喜の瞬間を
その手で創るため
高鳴る胸に秘められた
覚悟を示すとき


かっとばせ!ヒカル!


横浜DeNAベイスターズ。
背番号29。
伊藤光。


DO MY BEST AND WORK
HARD FOR MY DREAM.
夢に向かって全力でベストを尽くす。


Go Beyond the Limit.