どんな時も堂々と、自分らしく #17
2019/06/22(土) 横浜スタジアム
ベイスターズ 9-11 イーグルス
勝 青山浩二 2勝3敗
S 松井裕樹 1勝2敗24S
負 三嶋一輝 2勝3敗
ベイスターズ先発は大貫晋一。
開幕以来先発ローテーションの一角として、安定した投球を誇ってきたドラ3ルーキー。
信じられない光景が目の前に広がっていく。
打者7人。
28球。
被安打4。
与四死球3。
自責点6。
0回0/3でのノックアウト。
際どいボールを悉く取ってもらえなかった不運もあった。
だが、先発投手がアウトを1つも取れない前代未聞の事態。
この試合は終わった、と思った。
だが、選手たちは諦めていなかった。
ハマの新リードオフマン神里和毅が鮮やかなツーベースヒットを放つと、スタジアムの空気が一変する。
イーグルス先発の古川侑利に襲いかかり、打者10人の猛攻で7得点。
1回裏終了。
7-6。
試合をひっくり返してしまった。
2回表から3人目の投手として登板した武藤祐太の豪腕が唸る。
4回まで無失点の快投で、試合の流れをベイスターズに持ってきた。
その後は点の取り合いとなり、9-8で迎えた6回表。
ハマスタに聞き慣れた入場曲が流れる。
アメリカのプロレス団体WWEの「ストーンコールド」スティーブ・オースチンの入場曲。
WWE世界ヘビー級王者に君臨し、長い間トップ中のトップとして活躍した「ガラガラヘビ」。
ビールを飲み干すパフォーマンスから始まる彼の試合に、全世界が熱狂した。
リング上では、ドナルド・トランプに必殺技「スタナー」を喰らわせたこともある猛者中の猛者。
重厚で獰猛な響きさえするド迫力のサウンドを背に、今日もまた彼はマウンドに向かうのだ。
かつてのドラ2ルーキー。
開幕投手も経験した彼が、長い雌伏の時を経て、昨シーズンにリリーバーとして輝きを取り戻した。
勝っていても、負けていても、どんな場面でも、彼は腕を振り続けた。
借金二桁のチームがクライマックスシリーズ争いに参加できたのも、彼の奮闘あったればこそ。
キャリアハイの7勝という結果が、それを雄弁に物語る。
今シーズンも、大車輪の活躍は続いている。
この日も回またぎで、7回表のマウンドへ。
2アウトまでこぎ着けながら、フォアボールの後、山下斐紹に痛恨の逆転弾を許してしまう。
右腕はマウンドに崩れ落ちた。
それでも3アウトを取った彼に待っていたのは、「続投」の指示。
3イニング目のマウンドに向かう彼に、悲鳴にも、否、祈りにも似た声援が送られる。
ジャバリ・ブラッシュに11点目となるタイムリーを浴びたところで無念、無念の降板。
「次、抑えればいいんだ!」
スタンドから、熱い激励の声が掛かる。
彼と入れ替わり、マウンドには法政大学の2学年後輩の左腕 石田健大が向かう。
先輩の無念を晴らす快投で、その思いを明日へ繋いだ。
彼もまた、開幕投手を経験しながら、現在はブルペン陣の一角を担っている。
今日は、敗戦投手と記録されてしまった。
だが、長いシーズンに敗れたわけではない。
倒れても、倒れても、また起ち上がればいい。
戦いは続いていく。
昨日負けたら、今日は勝て。
今日負けたら、明日は勝て。
明日は、絶対勝て!
今日も、全力投球。
明日も、全力投球。
それが我らの使命。
威風堂々の君の闘志が、必ず実を結ぶ。
横浜の熱い夏がやってくる。
たたかうぞ
闘志みなぎらせて
勝利の海
行くぞベイスターズ
横浜DeNAベイスターズ。
背番号17。
三嶋一輝。
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どんな時も堂々と、自分らしく。
Go Beyond the Limit.
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