炎のリリーバー #17
2019/07/19(金) 横浜スタジアム
ベイスターズ 3-2 ドラゴンズ
勝 平良拳太郎 2勝2敗
S 山﨑康晃 1勝1敗18S
負 柳裕也 9勝3敗
1回裏、ホセ・ロペスの3ランホームランで試合は幕を開けた。
先発の平良拳太郎は、変幻自在のピッチング。
8連勝中のドラゴンズ打線を翻弄していく。
7回表のエドウィン・エスコバーは、159kmの豪速球。
9回表は「小さな大魔神」山﨑康晃。
武山真吾の送りバントを鮮やかなフィールディングで阻止。
今日も勝利のハイタッチの中心で笑顔を見せた。
「ヒーローインタビューに呼ばれるのは、ロペスと平良でしょう。でも、彼も呼んでほしい」
DAZN解説の佐伯貴弘は、大ピンチを凌いだリリーバーの名前を挙げた。
8回裏に登板したスペンサー・パットンが作ってしまった2アウト1,3塁の大ピンチ。
リードは僅かに1点。
今日もあのテーマ曲がハマスタに鳴り響く。
WWEスーパースター ストーンコールド・スティーブ・オースチンの入場テーマ。
重低音のド迫力のサウンドを背に、涼やかな顔でマウンドに彼は向かう。
「ああいう場面でパットンをカバーできてよかったです。腹をくくって、(伊藤)光さんのミットをめがけて思い切り腕を振りました」
京田陽太をファーストゴロに仕留め、少しはにかんだ笑顔とガッツポーズでベンチに凱旋。
「チームもファンも、みんなファミリーだ。苦しい時こそ支え合おう」(筒香嘉智)
ブルペンの仲間のため。
チームメイトのため。
勝利を信じるファンのため。
そして、きょうはもう一つ彼には強い思いがあった。
「きょうは木塚コーチの誕生日だったので、勝ててよかったです」
横浜のブルペンコーチは、木塚敦志。
2000年のデビュー以来、横浜一筋11年。
35勝25敗。
24セーブ。
88ホールド。
(ホールドが正式記録になった2005年以降の記録)
490試合のすべてが救援登板の「炎のリリーバー」。
眼光鋭くキャッチャーミットを覗き込む。
ダイナミックにサイドスローで全力投球。
投球の後でも打者をにらみつける。
前進しながら力強くキャッチャーからの返球を受け取る。
その気迫。
その闘魂。
「木塚っていいピッチャーだよね」
「立ち向かっていく闘志が素晴らしい」
ベイスターズファンだけでなく、他球団のファンや首脳陣も一目置いていたリリーバーだった。
「ありがたいですね。プレゼント? いやいや勝つことが何よりですよ。きょうはみんながカバーしあって、よく投げてくれました」
指導者になっても、木塚は闘う男だ。
今の横浜のブルペンは、彼が作っている。
その中核で右腕を降り続けるのは、背番号17。
「毎回、最高の準備ができている。こういう日に勝てて本当にうれしい」
令和の「炎のリリーバー」は、静かな闘志を胸に今日も勝利のマウンドへ向かう。
たたかうぞ
闘志みなぎらせて
勝利の海
行くぞベイスターズ
横浜DeNAベイスターズ。
背番号17。
三嶋一輝。
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どんな時も堂々と、自分らしく。
Go Beyond the Limit.
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