大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

心こそ大切なれ #5

2020年8月9日(日)
明治神宮野球場
ベイスターズ 4-0 スワローズ
勝 平良拳太郎 3勝2敗
負 山中浩史 0勝1敗


灼熱の余韻が残る神宮の空。
1回表、2アウト満塁の大チャンス。
巧みに振り抜いたバットから描かれた軌道は、ライトスタンドに突き刺さる。


「最高です! プロだけでなく、人生初です」


背番号5は、凜々しくガッツポーズ。
防御率リーグナンバー1の平良拳太郎を大きく援護する一撃となった。


2018年7月16日のスワローズ戦(横浜スタジアム)以来のホームラン。
大学の同級生にしてスワローズのエース小川泰弘から放って以来だった。


長い2年間だった。
雌伏の時だった。


少年時代から、ベイスターズのユニフォームを着てハマスタで活躍することを夢見てきた。


その夢を一度は実現させた。
だが、その先に更に高い壁があった。


不動のレギュラーから、控えへ。
デビュー以来はじめての長いファーム生活も味わった。


ファームにあってもファン一人一人へのサービスに徹してきた。
地元神奈川の茅ヶ崎市、そして横浜高校の出身ということもあり、根強いファンが多い。


正月恒例となっている、地元茅ヶ崎でのトークショー。
今年は、参加者一人一人に握手をして出口で見送る感謝の心。


「優勝したらパレードをしましょう!」
市庁を表敬訪問した際には、茅ヶ崎市長から温かい激励も受けた。


「今年ダメだったら終わるかもしれないし、本当に勝負の年だなと感じています」


並々ならぬ決意で2020年シーズンをスタートしたが、春季キャンプは二軍からスタート。


ショートのレギュラーは、球界屈指の守備職人の大和。
堅実な守備と勝負強い打撃が持ち味の柴田竜拓もいる。
ドラフト1位では桐蔭学園の森敬斗が入団してきた。


その中で、背番号5は這い上がってきた。


まずは、開幕一軍。
守備固め。
代打に代走。
一つ一つに全力で取り組んできた。


ヘッドスライディングで、チームを鼓舞したこともあった。


寡黙な男にチャンスは巡ってきた。
そして、それを最高の結果でものにして見せた。


人生初のグラウンドスラムは彼自身だけでなく、優勝へ向けた大きな分岐点となるかもしれない。


ピンチの7回表には、柴田竜拓、ホセ・ロペスと芸術的なダブルプレーを完成。
先発の平良を、守備でも大きく援護していく。


「どんなことがあっても負けない選手でありたいです」


その「心」からすべては始まっていく。
そして、その先に栄光の頂がある。


横浜の熱い夏が続いていく。


かっとばせ
見せろ男意気
さあ打つぞ
勝利へ導け


横浜DeNAベイスターズ。
背番号5。
倉本寿彦。


PLAY FROM THE HEART.
心こそ大切なれ。


心をひとつに。
BECAUSE WE ARE FAMILY.