大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

PLAY FROM THE HEART. #5

2020年9月18日(金)
横浜スタジアム
ベイスターズ 6-0 ジャイアンツ
勝 井納翔一 6勝4敗
負 戸郷翔征 7勝4敗


消えかけた炎は、再び灯された。


不甲斐ない戦いが続き、ジャイアンツのマジック点灯を許してしまった。
この日も負ければ、そのままズルズルと行ってしまう。


そんな危機感の中、背番号5は打席に向かった。


「中井さんがバントでつないで、気持ちよくいい流れで打席に入ることができました」


1アウト2,3塁のチャンスで強く降りぬいた打球は、鮮やかなタイムリーヒットに。
彼は小さくガッツポーズを見せた。


この後、タイラー・オースティンと梶谷隆幸にホームラン。


井納翔一、スペンサー・パットン、石田健大、三上朋也の完封リレーで、鮮やかな勝利を飾った。


「井納さんが初回から飛ばしていたので、なんとか先に点を取ろうと思って打席に入りました」
今季初のハマスタでのヒーローインタビュー。


「試合に出る喜びを感じています」
大きな仕事を成し遂げた男の笑顔が輝く。


「一度レギュラーを失って、それを取り返しに行く時には、倍以上のエネルギーが必要になるんです」
球団OBの佐伯貴弘は、今シーズンある試合の解説席でこう語った。


例えば、梶谷隆幸。
「トリプルスリーに最も近い男」と期待され、チームの看板選手になった。
怪我に苦しみレギュラーを失いながらも、今季大復活。
不動の一番打者に返り咲く。


例えば、桑原将志。
闘志あふれるプレイスタイルで、センターのレギュラーを掴んだ。
2017年にはフル出場。背番号1が与えられた。
しかし、打撃不振から現在はファームでの調整が続いている。


そして、背番号5もその「取り返しに行く男」の一人だった。


2015年のルーキーイヤーに、先発スタメンで開幕戦出場。
打撃不振からのファーム降格の乗り越えて、再びレギュラーを掴んだ。


2017年には、ポストシーズンも含めて全イニングフル出場。
だが、その後レギュラーをFA移籍してきた大和に奪われた。


昨シーズンは、半分以上をファームで過ごした。


何度も壁にぶち当たってきた。
何度も倒れたように見えた。


だが、彼は這い上がってきた。


そして2020年シーズン。
背番号5は、新たに輝き始めた。


「ファンの皆さんの応援が、選手の力になっています」


謙虚で物静かな男が、熱い闘志を胸に秘める。


シーズンは、まだ終わらない。
横浜の熱い季節が続いていく。


かっとばせ
見せろ男意気
さあ打つぞ
勝利へ導け


横浜DeNAベイスターズ。
背番号5。
倉本寿彦。


PLAY FROM THE HEART.
心こそ大切なれ。


心をひとつに。
BECAUSE WE ARE FAMILY.