大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

恐怖の8番打者 #9

2021年6月6日(日)

横浜スタジアム

ベイスターズ 4×-3 マリーンズ

勝 三嶋一輝 1勝3敗10S

負 益田直也 0勝4敗14S


同点の9回裏。

2アウト2塁。

サヨナラのチャンス。


背番号9は内角の難しいボールを器用

にさばき、レフトへのサヨナラツーベース。


バットを投げ出し、人差し指を青空に突き上げた。


代走の田中俊太が手を叩きながら決勝のホームイン。


グラウンドに歓喜の輪が広がる。


タイラー・オースティンのハグ。


エドウィン・エスコバーは、彼を抱き上げてみせた。


そして、田代コーチの喜ぶ姿が何度も映し出された。


「『今日は決めてくれ!』と言われていました」


東京オリンピックの会場となる横浜スタジアム。

長期ロードを前に、最高の幕切れとなった。


交流戦に入り絶好調のベイスターズ。


その一つの要因に、あの男の「復活」があった。


田代富雄。

横浜大洋ホエールズの4番サード。


滞空時間の長い美しい放物線を描くホームランを、幾度となく川崎の、そして横浜の夜空に打ち込んだ。


いつも一生懸命なのに、どこか抜けたところが憎めない性格から、ついたあだ名は「オバQ」。


引退後は指導者として、ベイスターズをそして、球界を代表する強打者を何人も育て上げた。


多村仁志。

金城龍彦。

内川聖一。

村田修一。

吉村裕基。

下園辰哉。

梶谷隆幸。

筒香嘉智。


皆が、異口同音に語る。


「田代さんには、本当にお世話になった」


2009年シーズン途中には、低迷するチームの監督代行に就任。


その後二軍監督に配置転換後、フロント入りも打診された。

だが、あくまで現場にこだわった。


ジャイアンツやイーグルスなどでコーチを務めた後、2019年からベイスターズに復帰。


タイガースからFAでやってきた背番号9とのストーリーも始まった。


「お腹が空いたから、試合を決めてきてくれ」


オバQの魔法の一言で、2019年ハマスタでの交流戦の決着をつけたこともあった。


チームを知り尽くす名伯楽が、交流戦からベンチ入りしている。


「とにかく貪欲に勝ちに行きたい」


今シーズン初のサヨナラゲームに、士気は高まる。


恐怖の8番打者が、ベイスターズにはいる。


嵐は過ぎ去り、日が昇った。


横浜の季節が幕を開ける。


敵はすぐ目の前だ

大いなる闘志燃やせ

響け和の魂

輝ける未来へ


横浜DeNAベイスターズ。

背番号9。

大和。


BE THAKFUL

FOR EVERY NEW DAY.

野球ができる環境を作ってくれる

周りに感謝。


今こそ、横浜一心。

I☆YOKOHAMA