大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

横浜で輝くおのれの勇姿 #0

2021年10月20日(水)

横浜スタジアム

ベイスターズ 2-3 ジャイアンツ


勝 畠世周 4勝3敗1S

S  チアゴ・ビエイラ 0勝3敗19S

負 大貫晋一 6勝7敗


7回裏、代打が告げられる。

背番号0が、打席に向かう。

スタジアムに、大拍手が鳴り響く。


これが現役最後の打席。

プロ野球選手として初めて出場した試合もハマスタだった。



凛々しき表情はいつもの通り。


強く降りぬいた打球は鮮やかな軌道を描き、ライト前へ。


通算228本目のヒットを放ち、代走を告げられた彼は、ベンチに向かうと涙を堪えられなかった。


両軍のベンチ。

スタンドで見守る両チームのファン。

そして、中継でその姿を見守る数えきれない熱き星たちから、万感の大拍手が送られた。



1989年11月27日生まれ。

三重県伊勢市出身の31歳。


同郷には伝説の大投手沢村栄治がいる。


風光明媚な故郷で、小学校1年生の時に野球を始めた。


三重県立宇治山田商業に進学し、甲子園に出場。


2007年高校生ドラフト3位でジャイアンツに入団。


強打の大型内野手として期待された。


背番号は94から、61、36と変更されていく。


2017年には球団通算1万号ホームランを放っている。


現監督の三浦大輔とも対戦し、抜群の相性を誇っていた。


だが、2018年オフに戦力外通告。


トライアウトを経て、ベイスターズの一員となった。


ここぞの右の代打として。

相手先発が左投手の時はスタメンにも名を連ねた。


だが、今シーズンはファームで過ごす期間が長くなっていた。


2度目の戦力外通告を告げられた時、彼はバットを置く決断をした。



「人に恵まれて人に助けられてやってこられた14年間でした。

今度は僕が誰かの力になれるよう、精いっぱい努力していきたい」


試合後のセレモニーは、両球団の選手が見守り、多くのメッセージが寄せられた。


長男とお揃いのユニフォームで場内一周。


チーム全員が引退記念Tシャツを身にまとい記念撮影。


厳しきプロの世界で14年間戦い抜いた。

そして、素晴らしき引退試合が行われる選手となった。


これから、第二の人生が始まる。


去って去らず。


その功績は、無限大の価値。


その勇姿は、ハマの夜空に輝き続ける。



授かりしその力で

描いた景色は

横浜で輝く

おのれの勇姿


横浜DeNAベイスターズ。

背番号0。

中井大介。


AFTER THE CLOUD COMES THE SUN

降りかかる困難は成功するために必要なもの。


横浜一心。

I☆YOKOHAMA