大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

夢に向かって全力を尽くす #29

2021年5月28日(金)
楽天生命パーク宮城
ベイスターズ 7-6 ゴールデンイーグルス
勝 国吉佑樹 1勝0敗
S 三嶋一輝 0勝3敗7S
負 涌井秀章 5勝3敗


ウィニングボールを掴んだ背番号29は、渾身のガッツポーズ。


そして、満面の笑みで守護神三嶋一輝のもとへ駆け寄った。


連日の乱打戦を制しての快勝に、チームの士気は上がる。


暗闇の中に、少しづづではあるが光が灯っていく。



常勝チームに名捕手あり。
1998年日本一の正捕手は谷繁元信。
2001年オフにドラゴンズへ移籍すると、ベイスターズは一気に弱体化していった。


正捕手不在は、横浜の宿命的課題。


その横浜に、勝てる捕手がやってきた。


1989年4月23日生まれ。
愛知県岡崎市出身の32歳。


明徳義塾高校から、2007年高校生ドラフト3位でオリックスバファローズに入団。
度重なる怪我。そして分厚い選手層をかき分けて、レギュラーの座を獲得していく。


そして、優勝まであと一歩の所までこぎ着けていた。


2014年10月2日。
福岡ドーム。
ソフトバンクホークス戦。


勝った方が優勝の究極の最終決戦は、延長戦へ。


サヨナラでの幕切れに、彼はその場で人目はばからず号泣。


目の前で勝利の女神は逃げていってしまった。


その後は、チーム方針からスタメンを外れることもしばしば。
サードで出場した時期もあった。


そして、転機は突然訪れる。


2018年7月9日。
髙城俊人・白崎浩之との交換トレードで、赤間謙とともにベイスターズへの移籍が発表。


背番号は29。
突然のトレードに道具が間に合わず、バファローズのロゴを消して試合に出場した。


動画で横浜投手陣のピッチィングを研究。
コミュニケーションも積極的に取っていった。


2019年オフには、DeNAとしては最長の4年契約。


「ベイスターズに僕は救われました」


「いや、君にベイスターズが救われたんだよ」


開幕スタメンでスタートした昨シーズンは、なぜかファーム降格を命じられた。


ファームでの怪我の影響で、一軍の舞台に戻ってきたのは秋になってからだった。


今シーズンは怪我で開幕戦線に加われなかった。


チームは目を覆うような状況の中、彼は一軍復帰を果たす。


横浜に足りなかったピースが一つ埋まった。


交流戦に入り、2番キャッチャーに定着してからチームは上昇気流へ。


この試合でも、初回にはヒットで出塁し先制のホームを踏んだ。


9回裏のピンチではマウンドに駆け寄り、守護神三嶋一輝に声をかけていく。


投手との積極的なコミュニケーション。
勝負強い打撃。
相手を揺さぶる心理作戦。


「必要とされてきたことを意気に感じ、今はこのチームで全力を尽くしたいと思っています」


突然のトレード劇から、はや3年。


横浜の扇の要は、背番号29だ。


闘いは、続いていく。


歓喜の瞬間を
その手で創るため
高鳴る胸に秘められた
覚悟を示すとき


横浜DeNAベイスターズ。
背番号29。
伊藤光。


DO MY BEST AND WORK
HARD FOR MY DREAM.
小さい頃から大事にしている言葉。
夢に向かって全力を尽くす。



今こそ、横浜一心。
I☆YOKOHAMA