威風堂々の四番打者 #25
2019/06/28(金) 横浜スタジアム
ベイスターズ 13-3 カープ
勝 今永昇太 8勝3敗
負 大瀬良大地 6勝5敗
金将と銀将を従えた王将のように。
太刀持ちと露払いを従えた横綱のように。
彼は、威風堂々とハマスタの中心に立った。
交流戦開けの初戦。
セ・リーグ3連覇中の王者カープを相手に、今季最多の17安打13得点。
5本のホームランを放った3人がヒーローインタビュー。
右に、ホセ・ロペス。
左に、ネフタリ・ソト。
中央は、我らのキャプテン。
久々にあの笑顔が帰ってきた。
「俺はずいぶん長い間、少年野球に携わってきた。彼が言うようなことは、たくさんの人から聞いてきた。でもみんな引退してから。彼が凄いのは、日本代表の4番の今、発言をしていることだ。こんな選手はいなかった」
中3次男坊の少年野球時代の監督さんと飲んだ時に聞いた言葉だ。
生き馬の目を抜くプロの世界。
去年活躍できたから、これまで実績があるから、今年結果を出せる保証などない。
自身のこと、チームの勝利を求めていくだけで並大抵の事ではない。
だが、彼は少年野球からプロ野球まで、日本の野球界全体のことを真剣に考え提言している。
「経験論ばかりを語り、指導について学んでいない大人たちが、悪気はないにせよ勝つために子供たちを酷使し、それが多くの選手の将来を台無しにしていることは、あまりに残念でなりません」
(空に向かってかっ飛ばせ! 未来のアスリートたちへ)
「高校野球は部活動のはず。昨年も球数の問題が出た。本当に子どもたちのためになっているのか」
「(高校野球は)新聞社が主催しているので、現状が良くないと思っている方がたくさんいても、なかなか思いを伝え切れていない」
(1月25日、日本外国特派員協会での会見)
出る杭は打たれるのがこの世の中。
既得権益にしがみつく人々から、有形無形の反発もあった。
その中で、結果を出せなければ「それ見たことか」と揶揄される。
だが、彼は闘う。
チームの勝利のために。
そして、未来のアスリートたちのために。
絶不調の交流戦が終わった後、休日返上で打撃を見直した。
「体の変化とか確認作業をした。いい準備ができた」
2点ビハインドの4回裏には、バックスクリーン直撃の同点ホームラン。
7回裏には勝利を決定づける一打を、カープファンの陣取るレフトスタンド最上段に叩き込んだ。
「試合に勝った負けたは置いておいて、チーム全体がピリッとした、いい雰囲気の中で試合に入れた。すごく大事なことだと思います」
我らのキャプテンは、現実と戦いながら、先の先を見据えている。
横浜には、侍の四番が居る。日本の至宝が居る。
創立70周年の空に、勝利のファンファーレが響き渡る。
横浜の空高く
ホームランかっ飛ばせ筒香
さぁ打て筒香
飛ばせ空の彼方
横浜に輝く大砲
かっとばせホームラン
GO GO TSUTSUGOH!
横浜DeNAベイスターズ。
背番号25。
筒香嘉智。
VAMOS A SEGUIR ADELANTE!
前に、前に、積極的に行こう。
Go Beyond the Limit.
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