2018/05/16(水) 阪神甲子園球場
5/16
B5-0T
勝 東
負 岩貞
2017年10月26日。
プロ野球ドラフト会議。
早稲田実業の清宮幸太郎に7球団。
広陵高校の中村奨成に2球団。
JR東日本の田嶋大樹に2球団。
有望選手に指名が集中する中、ベイスターズは大学ナンバーワン左腕の一本釣りに成功する。
他球団の首脳陣は「今年もベイにやられた」と臍を噛んだ。
指揮官は彼に最大限の期待を寄せた。
「間違いなく10勝できるポテンシャルがある。優勝のためのピースを手に入れた」
精密機械の石田健大。
智勇兼備の今永昇太。
豪快無比の濱口遥大。
前代未聞の先発左腕カルテットが誕生した。
しかし思うように行かないのがプロの世界。
今永、濱口が開幕に間に合わず、石田が本来の力を発揮できていない。
ルーキーの彼がここまで孤軍奮闘を続けている。
170cmの小柄な体格を感じさせないダイナミックなピッチングフォーム。
完全アウェーに物怖じしないマウンド度胸。
「マイバナナ」をベンチに持ち込む「もぐもぐタイム」は、立命館大学時代以来のルーティーン。
抜群のスタミナで、9回を1人で投げ抜いた。
3安打8奪三振118球の大熱投。
今季チーム初、12球団のルーキー一番乗りでの完封劇だった。
「素直に嬉しいですね。母の誕生日が近いのでいいプレゼントになりました」
親孝行の22歳の笑顔が弾ける。
空前絶後の左腕がチームを再生させた。
左腕がうなれば
狙いは外さない
ピンポイントの技
攻めろ 攻めろ 克樹
横浜DeNAベイスターズ。
背番号11。
東克樹。
君こそLITTLE BIG MAN.
小さな大投手が横浜に誕生した。
VICTORY is WITHIN US.
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