大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

229試合目の勲章 #17

2020年7月26日(日)

横浜スタジアム

ベイスターズ 6-10 カープ

勝 菊池保則 1勝0敗1S

負 山﨑康晃 0勝3敗6S


2020年7月28日(火)

東京ドーム

ベイスターズ 2-4 ジャイアンツ

勝 菅野智之 5勝0敗

S 中川皓太 0勝1敗3S

負 井納翔一 2勝2敗


2020年7月29日(水)

東京ドーム

ベイスターズ 3-2 ジャイアンツ

勝 濵口遥大 2勝1敗

S 三嶋一輝 0勝1敗1S

負 戸郷翔征 3勝2敗


信じられない光景が広がっていた。

信じたくない現実がそこにはあった。


ベイスターズが誇るブルペン陣が大炎上。

6点のリードを守れなかった。


「小さな大魔神」山﨑康晃。


ベイスターズ不動のストッパーにして侍ジャパンの守護神は、3年ぶりに7回のマウンドへ向かった。


昨秋にはプレミア12の決勝のマウンドに立っていた東京ドーム。

世界一を勝ち取り、胴上げ投手になっていた。


久々に「0」に抑えたが、笑顔もコメントもなかった。


ならば、9回のマウンドには誰が向かうのか。


豪腕サウスポーのエドウィン・エスコバーか。

安定感抜群の選手会長、石田健大か。


チームの一大事を救う大役を担ったのは、背番号17だった。


1990年5月7日生まれ。

福岡県福岡市出身の30歳。


福岡工業高等学校から法政大学を経て、2012年ドラフト2位で入団。


東京六大学のエースに、横浜伝統の背番号17が与えられた。


1960年日本一の大エース、秋山登。

100勝100セーブ、ヒゲの斉藤明雄。

奇跡のリリーバー、盛田幸妃。


大きな期待に応え、先発ローテーションに定着。

オールスターゲームにも選出され、シーズンオフには日本代表にも選ばれた。


右腕は一気にエースへの階段を登るはずだった。


2年目は開幕投手に指名された。

舞台は明治神宮野球場。


思い出の地に、悪夢が待っていた。


2回9失点でノックアウト。

そして本来の調子が発揮できないまま、シーズンが終わってしまった。


その後も、チャンスは何度も与えられてきた。

ルーキーイヤーの輝きを知るファンは、彼の復活を信じ、祈り待っていた。


転機は2017年クライマックスシリーズファイナルステージ第5戦。

2回裏から緊急登板して、2イニング無失点。


チームはその後逆転し、19年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。


2018年からは、リリーフに専念。


勝っていても。

負けていても。

大量の得点差があっても。


どんな場面でも右腕はマウンドに向かった。

その豪腕を振るってきた。


228試合登板。

25勝25敗43ホールド。


消耗の激しいリリーフという仕事の第一線で輝き続けて3年目。


小さな大魔神のお膳立てをし続けてきた男が、その大ピンチを救う役目を担った。


首位を快走するジャイアンツ打線を、圧巻の三者凡退。


そして、今日も涼しい顔でマウンドを降りてきた。


「一喜一憂せず、任せられたところでしっかり結果を残していきたいと思います」


大仕事を成し遂げた背番号17は、淡々と語った。


8年目。

229試合登板で、プロ入り初セーブ。


苦労人に輝いたささやかな勲章。


小さな大魔神が、9回のマウンドに戻るまで。

その凄さと苦労を誰よりも知る男が、マウンドを守り抜く。


背番号17の奮闘は続く。


たたかうぞ

闘志みなぎらせて

勝利の海

行くぞベイスターズ


横浜DeNAベイスターズ。

背番号17。

三嶋一輝。


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どんな時も堂々と、自分らしく。


心をひとつに。

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