ENJOY THE MOMENT #7
2021年7月6日(火)
MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島
ベイスターズ 4-2 カープ
勝 ケビン・シャッケルフォード 1勝0敗1S
S 三嶋一輝 1勝3敗15S
負 ヘロニモ・フランスア 0勝1敗
背番号7がバットを振りぬく。
青き弾道が広島の夜空を切り裂く。
試合を決める一打がライトスタンドに突き刺さる。
試合を決めたのは、我らのキャプテンだった。
「周りの選手に助けてもらって迷惑ばかり。褒められるのは安打くらいで全くいいところがない。本当に情けない日々が長かった」
リーグトップの安打数を放ちながら、得点圏打率にこだわっていた。
昨年から守り続けた4番打者を、タイラー・オースティンに譲っていた。
主力選手の相次ぐ故障。
外国人選手の来日延期。
様々な要因から、チームは低迷を続けた。
キャプテンはその責任をだれよりも背負い続けた。
だからこその言葉だった。
1994年11月28日生まれ。
岡山県岡山市出身の26歳。
広陵高校から明治大学を経て、2016年ドラフト9位で入団。
セントラルリーグ最後の指名選手だった。
ルーキーイヤーから一軍に登録され、主に代打として活躍。
勝負強い打撃で、試合を決めることもしばしば。
転機は突然やってきた。
「本当に僕でいいのかな、と思いました」
2019年オフ。
筒香嘉智のメジャー移籍に伴い、DeNAベイスターズ第3代目のキャプテンに就任。
「でも僕は筒香さんじゃない。僕らしくやるしかない」
誰よりも声を出し、元気を出して、チームを鼓舞してきた。
迷ったときは、頼れる先輩たちに相談してきた。
より一層、そのことを実践していった。
コロナ禍での異例づくめのシーズンを、全試合4番レフトで出場。
そして、首位打者を獲得。
名実ともに、チームを代表する選手となった。
「背番号7は、彼に背負ってほしい」
退団する初代キャプテンの石川雄洋のたっての希望で、栄光の背番号を引き継ぐことになった。
カルロス・ポンセ。
鈴木尚典。
仁志敏久。
球団史を飾ってきた名選手たちに、引けを取らない活躍を続けている。
「オールスターまでにどれだけ勝利を重ねられるか。後半戦に向けて大事になる」
キャプテンが目指すのは、まずは明日の勝利。
そして、更なる高い位置へ。
背番号7が新たな歴史を創りゆく。
反転攻勢の夏が始まった。
蒼き戦士の闘志
果敢に突き進め
ハマの空に弧を描け
進め Shiny Road
横浜DeNAベイスターズ。
背番号7。
佐野恵太。
ENJOY THE MOMENT
過去や未来に恐れるな、この瞬間が自らの人生。
今を楽しめ。
I☆YOKOHAMA
今こそ、横浜一心。
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