背番号7よ、輝け!
2018/07/01(日) 横浜スタジアム
B1-15C
勝 岡田
負 濱口
2度のビッグイニングを作られ、大量リードをされてしまった7回裏。
この日一番の大歓声がスタジアムから巻き起こる。
二軍から這い上がってきた、チーム最年長の彼が今季一軍初打席に立った。
1986年7月10日生まれ。
静岡県駿東郡出身の31歳。
横浜高校から2004年ドラフト6位で入団。
2012年には、新生DeNA球団の初代キャプテンに任命される。
ただ、順風満帆なことなどなかった。
中畑清監督からは、カメラの前で叱責され二軍降格を言い渡されたこともあった。
その期待の大きさ故である。
だが、彼は這い上がってきた。
内に秘めがちだった闘志を、全面に押し出せるようになったのも、キャプテンとして苦労を重ねたゆえ。
黄色い声援一辺倒だった彼に、老若男女隔てずに歓声が送られるようになったのもこの頃からだ。
2014年には、ユリエスキ・グリエルの加入により外野へコンバート。
2017年には、田中浩康の加入、柴田竜拓の台頭により、セカンドのレギュラーを手放す。
2018年シーズンは、大和の加入、倉本寿彦のセカンドコンバートにより、二軍からのスタートとなった。
だが、ファームでは誰よりも輝いていた。
全力疾走。
ヘッドスライディング。
そして、大きな声で後輩達を牽引する姿勢。
心は熱く、頭脳は冷静に。
時を待ち、時を作った。
灼熱の横浜スタジアム。
遂に彼の出番がやってきた。
鋭く振り抜いた打球はショートゴロ。
彼は全力疾走で駆け抜ける。
その姿勢がカープ鉄壁の内野陣に焦りを生み、ゲッツーを阻止。
敗色濃厚な中にあって、最後まで諦めない姿勢をチームメイトに示した。
そこに、満員の観衆は大拍手を送った。
まだまだ老け込む年齢ではない。
チャンスは少ないかもしれない。
今一度、レギュラーを奪い取るぐらいの再覚醒を、ファンは待ち望んでいる。
背番号7。
静岡県出身。
横浜高校OB。
ドラフト下位から這い上がってきたのは、同郷のレジェンド鈴木尚典と同じ系譜。
現キャプテン筒香嘉智は、背番号51に憧れた。
その筒香が、2015年のキャプテン就任時
に最も頼りにしたのが、横浜高校の先輩であり、頼れる兄貴分の彼だった。
横浜高校の遺伝子。
背番号7の系譜。
優勝を目指す真夏の戦いには、経験豊富な君の力が不可欠だ。
雄洋の夏が始まる。
横浜の季節がやってきた。
栄冠掴むその日まで
恐れず飛び込めベースへ
君の熱き血潮で
燃えろ 雄洋
横浜DeNAベイスターズ。
背番号7。
石川雄洋。
SIETE BRILLANTE.
背番号7よ、輝け!
VICTORY is WITHIN US.
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