GRATITUDE #14
2019/07/20(土) 横浜スタジアム
ベイスターズ 4-3 ドラゴンズ
勝 石田健大 1勝0敗
S 山﨑康晃 1勝1敗19S
負 山井大介 3勝4敗
左腕がうなる。
速球が冴え渡る。
恐竜打線を手玉にとっていく。
今シーズン24試合目にして初先発のマウンドに向かった背番号14.。
「いつも以上にファンの声は聞こえた気がする。いつも以上に大きな声援の感じがした」
5回。
打者18人。
78球。
被安打2。
非本塁打1。
奪った15アウトのうち、奪三振は8。
「いつ、つぶれてもいいと思っていた」
静かな闘志に秘めた全力投球。
圧巻のピッチングが、スタジアムを支配していく。
5回2アウト1,3塁のピンチを三振で切り抜け、雄たけびを上げた左腕はグラブを叩き、チームメイトの待つベンチへ駆けて抜けていった。
三嶋一輝。
エドウィン・エスコバー。
スペンサー・パットン。
国吉佑樹。
6回からは、ブルペンの同志たちが、リードを守り、バトンをつないでいく。
「ブルペンで一緒に戦っていた仲間が中日打線を抑えるのを見て刺激を受けた。九回は絶対に抑えて彼にウイニングボールを渡さないといけないと思っていた」
小さな大魔神 山﨑康晃のパーフェクトリリーフで、彼はウインニングボールを受け取った。
463日ぶりの先発勝利。
チーム全員が、彼を勝利投手にしたかった。
ファンが皆、待っていた。
そして、彼のピッチングが、その気迫が、その闘志が、チームを勝利に導いた。
彼の台頭があってこそ、黄金の先発左腕カルテットが完成した。
彼の奮闘があってこそ、ブルペン陣が一層の奮起をして戦った。
「エースと呼ばれた男が、ノックアウトされた後に、誰に言われるとなくベンチで仲間の道具を片付けている。健大のためにも必ず打つ、そして勝つと決めた」
2017年クライマックスシリーズファイナルステージ。
MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島。
初回で無念のノックアウトされた後の彼の姿を、キャプテン筒香嘉智は見ていた。
そして、その誓い通りカープに逆転勝利。
チームは、19年振りの日本シリーズに駒を進めた。
そんな彼の無言の振る舞いを、寡黙な努力を、皆知っていた。
だから、皆が彼の勝利を我がことのように喜んだのだ。
「GRATITUDE」
彼の掲げるパーソナルスローガンのごとく、彼の謙虚な「感謝」の心が、チームを更に強くした。
横浜にエースが帰ってきた。
21年ぶりの優勝を目指して、背番号14は更に輝きを増していく。
誰も見た事のないドラマは、既に始まっている。
その中核を担うのは、背番号14だ。
左腕がうなれば
狙いははずさない
ピンポイントの技
攻めて攻めろ 健大
横浜DeNAベイスターズ。
背番号14。
石田健大。
GRATITUDE.
ファン、家族、環境、すべてのものに感謝。
Go Beyond the Limit.
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。