大田区からハマの星に祈りをこめて

ベイスターズの試合について熱く書いていきます。1試合に1選手。最も心揺さぶられた事に、全力投球! そしてフルスイングで!

ハマスタに輝く蒼い韋駄天 #3

2019/08/29(木) 横浜スタジアム
ベイスターズ 4-2 スワローズ
勝 石田健大 4勝0敗
S 山﨑康晃 3勝2敗28S
負 平井諒 0勝1敗


「二軍にいる時も、この光景を思い浮かべて頑張ってきました」


決勝タイムリーを放った背番号3は、今シーズン初のヒーローインタビューで笑顔を見せた。


ベイスターズの将来をしょって立つ選手として期待され入団したのは2006年。


ずば抜けた才能からファームで頭角を現していったが、一軍からの声はなかなか掛からなかった。


「どうしたら一軍でプレイできるんでしょうか」


信頼する先輩に、彼はしばし相談していた。


そのポテンシャルを二軍で埋もれさせておくのはもったいない。


他球団からトレードの申し込みもあったとされている。


2012年に球団は生まれ変わる。
横浜DeNAベイスターズが誕生する。


「内野のスーパースターを作りたいんだ」


就任した中畑清監督は、彼を開幕スタメンに抜擢。


その後外野手に転向し、背番号も3となった。


先輩たちからレギュラーの座を奪っていく。


走攻守揃った才能に、トリプル3に最も近い男とまで期待された。


はまれば打ち出すが、気のないように見えるスイングで三振を兼ねる彼に、痛烈なヤジも飛んだ。


繰り返される歓声と罵声。


その中でチームは着実に力をつけていく。


2016年から2年連続でクライマックスシリーズ出場。


選手の層も厚くなって行く。


2018年シーズン途中にデッドボールを受けて骨折。
彼のシーズンは終わってしまった。


彼がかつて先輩からレギュラーを奪ったように、若い選手たちが外野のポジションを獲得するべく牙を剥く。


令和の時代に入ってから、彼の二軍暮らしは続いた。


若手に混じり、汗にまみれ、泥にまみれ、奮闘を続けてきた。


精悍に日に焼けた表情が、その努力の証。


「チームの起爆剤になって欲しい」


ジャイアンツとの首位攻防戦の切り札として、指揮官は彼を指名した。


鮮やかなホームランでチームにカード勝ち越しをもたらした。


そして、彼は横浜スタジアムに帰ってきた。


彼を待ちわびた大観衆。


轟き渡る大歓声。


2戦目にはバースデーアーチ。


3戦目には決勝タイムリー。


蒼い韋駄天に、ハマスタの景色は良く似合う。


逆転優勝へ、乾坤一擲の戦いは続く。


勝って勝って勝ちまくれ!


その先陣を切るのは、背番号3だ。


新たな歴史に
その名を刻め
梶谷隆幸
蒼い韋駄天


横浜DeNAベイスターズ。
背番号3。
梶谷隆幸。


I CAN DO IT.
不安があっても「俺はできる」と言い聞かせてプレイに臨む。


Go Beyond the Limit.


I☆YOKOHAMA!